日本のケートゥ期、家族のケートゥ期との付き合い方

 この度能登半島大地震により、命を失われた方々のご冥福をお祈り申し上げます。ならびに、御遺族の方の心に負った傷がこれ以上深くならぬよう、あらゆる支援の手がくまなくいきわたりますように願い申し上げます。


インド占星術の観点から、”2022年12月から日本はケートゥ期に入り、日本人の霊性が目覚める、スピリチュアル的な観点で純粋になっていく”という話を以前からよく聞くことがありました。

日本で震災や航空機事故が起こった後にこのような話題を出すのは不謹慎であるため、意見するのは控えていました。ケートゥの実体像はつかみどころがなく対処するのが難しいとされているのですが、ちょうど私の主人がマハーダシャーのケートゥ期で、2019年2月から始まっております。身内として身近に見て来たところ、大変なことが度重なっていたので、過去例として参考になるかもと思い、今日はこのことについて書き留めておこうと思います。


2019年2月のケートゥ期の始まりはインド占星術についてよく知らなかったので気にしませんでしたが、今になって確認すると人との関わりや仕事など停滞気味でした。ちょうどその頃、インドの親族の仕事の失敗の責任転嫁がこちらに降りかかってきて、怖いインド人のお兄さん達が借金返済のためにヨガスタジオに何時間も入り浸って大声で脅迫されて警察を呼ぶことも度々あり…今思うと本当にあり得ないヨガスクールでした。

その後、2020年初頭からコロナの話題も増え、外出制限や生計をたてるのもやっと…という状況は、ほとんどの人がそうであっただろうから、自分たちがおかれた立場がどうなのか深く考えることはありませんでした。

物質的な損失が一巡して問題が片付いてきたと思ったら、2023年は義父、義母が大病や蛇に噛まれて瀕死の状態になり、看病している本人たちも全員病気になって数週間寝込んでしまい、主人の実家の飼犬が虎に襲われて食べられてしまったこと等、立て続けにおこりました。

何故こんなことがずっと続いているのだろう、と親族一同不思議でならない面持ちで、ある日、山奥に住む義父が何度かお世話になったことのある霊能者の元に相談に行きました。そこでは「呪術をかけられているね」と第六感的なビジョンで状況を教わり、それをお祓いするマントラの処方を受け、「3か月後(ディパワリの直前頃)にまた状況を聞かせて」ということで、その日は帰宅したのでした。

主人がケートゥ期にあるということは去年調べてみたら気づいて、「これも関係しているのかもしれない」と2人でハッとし、今すぐにできることととして日頃のプージャの仕方を見直すことにしました。


上の写真はリシケシュのメインマーケットにある専門書を扱う書店で購入した、”凶星から受ける影響を緩和するための本”で、数年前に買ったのを思い出し読んでみることにしました。まさか自分たちの身に起こってから読むとは思わず、積読していただけになっていたのですが、宝石療法の記述では太陽光と鉱物の色のもつ働きがどのように緩和させるのか、宝石の選び方などが書いてあります。

最も知りたかったのが、書籍の前半で書かれているマントラ療法についてで、全体の2割ほどのページ数にわたり述べられています。一般家庭でも容易く唱えられるマントラと、後者は発音や読誦の仕方に独特の抑揚があり難解とされるヴェーディック・マントラが記載されています。ヴェーディック・マントラは通常の読み方と全く異なる文字があり、修得に長い年月がかかります。

占星術の処方のための覚書メモ程度に載せているブログですが、各グラハの処方マントラもユーチューブでみつけた音声とあわせて載せていますので興味のある方はご覧ください。(ヴェーディック・マントラは記載していません。)

◇Astrological Upaya◇

【記事例】
グラハの影響を和らげるためのマントラを何万回と唱えます。

ケートゥのシャンティマントラ

土星のシャンティマントラ



上の写真の敷物は「アーサナ」といって神棚でお祈りする時に座るためのものです。去年購入したもので、絨毯マットを扱うお店でも扱っています。クッションカバーや風呂場の足ふきマットなどもインドのものは幾何学的なデザインや曼荼羅模様の似ているものが多いので間違えて買いそうになりました。店員さんによく聞いて買ったほうが良さそうです。

我が家の神棚は目の位置より上の壁に設置しているので、立ちながら日々のプージャを行っていたのですが、本来は座ってお祈りするのが正しいそうです。座ってお祈りするための専用の敷物がこの「アーサナ」であり、ヨガの体操部門の各種ポーズもアーサナと呼ばれます。

日頃のプージャで唱える主なマントラをシャンティ・グラハにしてから半年ほど経過しました。インドの霊能者の処方が直接効いたのかわかりませんが、最近は平穏な日々を送ることができています。そして、ヨガスクールをラクシュマン・ジュラからタポヴァンに移転してからはゲストハウスを直接自分達で運営することもなくなったので、その熱をヨガのクラスに集中することができるようになり受講された方々の満足の声が以前より高くなったことに感謝しています。

ケートゥ期が終わるまであと2年ほどありますが、本人曰く「自分からヨガをとったら何ものこらない」というほどヨガ一本で生かされているので、今ヨガだけに集中できる環境になって幸せそうに見えます。毎日白い服を着て、晩御飯中もヨガの話をして、ケートゥの象徴のような人で、それが私の(結婚相手の特徴を示す)第7室にケートゥが在住しているのでインド占星術って面白い、と感心するこの頃です。

ケートゥ期の一例として、身近な人の話をあげてみましたが、同じようなことが日本に起こると言っているわけではありません。結果的に家の人は素の状態になって、客観・主観のバランスもとれているように感じるそうです。

今後日本人がどのように目覚めていくのか関心があります。顕示欲など無しに純粋に潜在能力から作り出されるものが自ずと世界に発信されていく。すでに日本はそうであったように、それが加速し世界で採用されていく。モノではなく、それを生んだ内奥に注目されるのではないでしょうか。

ただ、今年は年始早々大地震や航空機事故など命に関わる災難が起こったことをふまえ、何を為すにも生きていてこそという思いが一番にこみ上げます。災害や紛争は避けられない、また解決し難い問題ではありますが、日々の善行と思考が連鎖して問題解決の一助になるよう実践していきたい2024年です。本年も宜しくお願い申し上げます。